公認会計士への道

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監査法人の就職状況について2

こちらのサイト大変参考になります。

 

質問がございます。

 

私は今年40歳になる論文試験を控えている受験生になります。

 

大卒で職歴が4年弱(正社員ではなく準社員になります。)しかないのですが、今年来年と大手監査法人に入所できるチャンスはあるのでしょうか(関西の大手監査法人希望です。)。

 

ご意見頂ければ幸いです。(匿名希望)

 

どうも、松本です。

 

前回に引き続き、監査法人の就職状況に関するお悩み相談です。

 

ただ、今回は少し毛色が違います。

 

職歴4年弱の40歳の論文受験生です。

 

大手監査法人に入所できるチャンスはあるのか?というご質問です。

 

結論から申し上げると

 

職歴の空白期間に対する十分納得できる説明ができない限り、大手監査法人への入所は難しいと思います。

 

40歳−(大卒22歳+職歴4年)=14年 は何をしていたのかは面接で100%聞かれるでしょう。

 

受験していたにしては勉強期間が長すぎます。

 

無職かつノー勉(いわゆる「ニート」)期間が14年もあれば、採用してくれる企業は多くないでしょう。

 

「そんなことは分かっているよ。」という声が聞こえてきそうです。

 

だから、人生を挽回するラストチャンスとして会計士試験を目指しているのだと思います。

 

このままでは終われないので、質問者さんの期待に応えるアドバイスをしてみせます!

 

この質問者さんの状況下で考えられる2つのキャリアパスを以下に示しました。

 

中堅監査法人⇒中堅会計事務所⇒独立(監査と税務一般のゼネラリスト)(ルート@)

 

税理士法人⇒独立(特定税目のスペシャリスト)(ルートA)

 

では行ってみましょう。

 

40歳から始める理想的なキャリアパス

 

2つキャリアパスを考えてみました。

 

いずれも、40歳以降の方が今から会計士を志して、理想的なキャリアをデザインするためにはキャリアのゴール(目標)は最終的には「独立」一択ではないかと思います。

 

勤め人で良いのであれば、会計士を目指すのは得策ではありません。(費用対効果が悪すぎます。)

 

40歳から大手に入ると、パートナーになる直前に定年ということもあり得ます。

 

だから、この資格を最大限に有効活用する術としては、勤め人からの脱却を見据える必要があります。

 

ゆえに、最終的には「独立」に繋げることをおススメしたい、と思うわけです。

 

独立は「何でもできるゼネラリスト」と「何かに特化したスペシャリスト」のいずれかに大別されます。

 

ルート@はゼネラリストを、ルートAはスペシャリストを目標に据えます。

 

以下、具体的なキャリアパスです。

 

ゼネラリストになるためのキャリアパス(ルート@)

 

中堅監査法人⇒中堅会計事務所⇒独立(監査と税務一般のゼネラリスト)(ルート@)

 

ルート@は中堅監査法人(中堅であることが重要)から入って、一通りの監査業務を経験します。

 

その後に、中堅会計事務所にて税務申告書の作成方法や会計・税務ソフトの使用方法について学びます。(正社員でなくてもOK)

 

そして、会計士兼税理士として独立します。

 

監査業務は中堅監査法人からの業務委託により年間の固定収入額を確保します。(ここがポイント!)

 

公認会計士の場合、監査業務の委託を受けることができます。

 

これは、監査法人の外にいる人に仕事をお願いする業務委託の形態であり、中堅監査法人が圧倒的に多いです。

 

この場合の日給は5万円〜10万円ぐらいの間なので、例えば年間で100日間は非常勤という形態で、前職の中堅監査法人等にて監査業務を行います。(年収700万〜800万円ぐらいを確保)

 

その上で、空いた時間に新規に税務のクライアントを獲得していきます。

 

最低限のフラットフィーによるセーフガードが働くため、独立はしたものの無収入みたいなことにはなりません。

 

会計士の監査業務を独立した際にも生かせるので、キャリアに無駄が生じません。

 

非常勤は大手よりも中堅の方が圧倒的に多いのです。また年齢層が大手よりも全然高いです。そのため、40代採用は現実味を帯びてきます。

 

だから、最初から大手ではなく、中堅監査法人に狙いを定めます。

 

これが、ルート@です。

 

スペシャリストになるためのキャリアパス(ルートA)

 

では、続けてルートAを見ていきましょう。

 

税理士法人(大手でも中堅でも可)⇒独立(特定税目のスペシャリスト)(ルートA)

 

こちらは特定の分野や税目に特化して独立を目指すキャリアパスです。

 

特定の分野や税目について、私のおススメは

 

1.国際税務(タックスヘイブン税制やら移転価格税制等の多国籍間の法人税の調整を担うスペシャリスト)

 

2.資産税(相続税、贈与税)

 

3.業種特化型税務(農業法人専用税理士、芸能人特化型税理士、ミュージシャン専門税理士等)

 

のいずれかです。

 

1なら最初の税理士法人は大手税理士法人(EY税理士法人、KPMG税理士法人、PwC税理士法人、デロイトトーマツ税理士法人)をおススメします。

 

なぜなら、大規模展開している税務に触れる機会が中小よりも圧倒的に多いからです。

 

国際税務は経験がものをいう世界です。力あるものは海外勤務も経験します。

 

2も大手の方が経験は積めますが、中堅の税理士法人(辻・本郷税理法人、山田&パートナーズ等)でも実務経験は積めます。

 

富裕層を中心としたマネーフライト(資産の移動)が加速する中、節税についてのコンサルが中心業務となります。

 

日本ではこの資産税は増税する方向ですので、超高齢社会に突入する現代において相続税や生前贈与のニーズは高まりつつあります。

 

3は、どの規模の税理士法人や会計事務所でもOKです。(要は、ターゲットをどこに設定するかをご自身で決めるだけです。)

 

質問者さんの場合なら、2か3が現実的かな、と思います。

 

いずれも3年〜5年は修行期間を見て、その後に税理士として独立することで特定税目や分野についてのスペシャリストになることが可能です。

 

さて、

 

ここまで来ると、とある疑問が生まれます。

 

「ケースAの場合、会計士経由で税理士登録をするんやけど、会計士の実務経験2年はどないすんねん?」 と。(なぜ、ここで関西弁?)

 

結論から言うと「問題なし」です。

 

以下、「公認会計士の資格取得に関するQ&A」より抜粋(金融庁のHP。詳細はこちら

 

Q9:税理士法人での業務は実務従事として認められますか。

 

A9:法人の税務申告等の税務業務は実務従事に該当しませんが、税理士法人等において、資本金額が5億円以上の法人等を対象にした会計業務に主として従事していた場合は、原則、実務従事として認められます。
ただし、実務従事として認められるか否かについては、一律・形式的に判断されるものではなく、当該業務において、継続的に法令で定められた事務(公認会計士法施行令第2条に規定される事務)を行っていたかどうかにより、個別に判断されることになります。

 

 

要は、会計業務(会計ソフトに仕訳を入力して、決算書を作成する業務)を行っていれば、会計士の実務要件は満たします。(資本金5億円以上の法人等であることに注意!)

 

税務業務(税務ソフトを利用して、申告書を作成する業務)と会計業務は不可分です。必ずついてきます。

 

なぜなら、我が国が「確定決算主義」を採用しているからです。

 

会計数値が確定してからでないと、税務調整が行えないのです。

 

だから、税務の申告書は会計の決算書ありきなのです。

 

この税務業務と会計業務は実務だと同時に実施しますので、税理士法人に勤務していて2年間も会計業務に触れないことはあり得ません。

 

安心して、税理士法人からキャリアを形成して下さい。

 

独立後には定年という概念がありませんから、80歳まで働くことも可能です。(税理士の平均年齢は60歳代です。今だにPC使えないおじいちゃん税理士も数多ご存命です。)

 

40歳で資格を取得して、80歳まで生かせるならトータル余裕でペイすると思います。(つまり、会計士試験に賭ける価値はあります!)

 

 

最後に・・・

 

 

伊能忠敬は50代半ばから全国を測量し、足かけ17年をかけて日本地図を完成させました。

 

ケンタッキーフライドチキンの創業者カーネルサンダースは60代から起業し、大成功を収めています。

 

質問者さんには、最後にこの言葉を贈ります。

 

『「なりたかった自分」になるのに、遅すぎることなど決してないのだ。』(ジョージ・エリオット:イギリスの作家)

 

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