公認会計士への道

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Q020:受験学校が提供する答練について

財務会計アウトプット教材について
始めに論文プレ答練の出題意図を記載します。
第10回出題意図「事業分離会計からの出題です。苦手な受験生が多い論点ですが、ポイントはとにかく『投資の継続・清算』をおさえることです。そのためには、まず個別上の処理をきちんと理解する必要があります。苦手と言っている受験生ほど個別上の処理を飛ばして、連結上の処理ばかりに目を向けている傾向がありますので、今一度個別上の処理と向き合ってみて下さい。」

 

確かにその通りなんだと思います。私もその趣旨は理解した上で勉強しています。
実務では、複雑で前例のない事案に日々対応することは必須となると思いますし、基本的な理論、会計処理は正確に理解していることが大前提なのだろうと思います。

 

一方で、受験勉強をしている身としては、上級講義とアウトプットの連携をどのようにすれば良いか大変困惑しています。些末な論点を扱う問題は反復対象から外せば良いとのアドバイスも松本先生から聞いていますが、そのような問題が占める割合がかなり多い印象を受けます。
合格ための時間等資源は限らていることから、松本先生からは、朱色&緑マーカーで取捨選択した汎用性ある設例やレジュメによる過去問とその解法を指南していただいています。このような中で何とか合格をものにしたいと毎日過ごしている中で、冒頭のような指摘や、細かい論点ばかりの答練に出会うたびに(12月向けのポイントアップ答練の後半は本当に大変でした。)、モチベーションを何とか維持しなければと煩悶すること多々です。

 

多くの基本的論点を理解することから逃げている訳ではなく、効果的な学習をしたいだけなので、アドバイスがあればと思い投稿します。
アウトプット教材の種類とその使い方は何度も雑談等で教えていただいていますが、今まで通りで変更がないとすれば、再度その旨を雑談等で触れていただければ有り難いです。そうであればアウトプットへ向かう気持ちの切り替えもスムーズにできます。私は3倍速講座で総合問題対策等は十分ではないかとも思いますが、論文試験では何か足りない部分があるのでしょうか。
ウェブ受講のみで勉強中なのでよろしくお願いします。(ハンドルネーム:通信受講生)

 

どうも、松本です。

 

ええ、ついにこの手のお悩み相談が来てしまいましたか。。。

 

今回の質問に対する回答は、はっきり言って長いです。

 

ここに、会計士受験生にとって、大変重要なことを書き記したいと思います。

 

心して読んで下さい。

 

質問者さんは短答合格者だと推察されます。

 

今年の論文試験の受験を控えている状況です。

 

質問者さんの心中お察しします。言いたいことの意図は大変よく伝わってきます。

 

まずは、回答から。

 

論文対策は3倍速講座だけで十分ですし、いたずらに些末な論点については答練で出題されたとしても必要以上に神経質になることはありません

 

これまで通り、基本に徹するやり方で絶対に問題ありません。絶対に。絶対にね。

 

 

☆受験学校の答練が難解である4つの理由

 

本当は明らかにしてはいけないタブーなのかもしれません。

 

が、この手のお悩み相談に真摯に向き合って解決策を提示しようとすれば、受験学校サイドが提供する答練の意図をお伝えする必要があると思います。

 

知られざる受験学校のダークサイトを解き明かすことにしましょう。

 

大抵どこの受験学校でも短答及び論文の答練は本番想定以上に難しく設定されています。

 

それはなぜか?

 

4つの理由が隠されているのです。

 

受験学校が考える(←これが重要!)答練を網羅的かつ難解にしている4つの理由

 

1.全論点を問題に含めることで、網羅的な復習をしてほしいため(受講生にとって)

 

2.答練が「的中」したことを営業戦略上のアピール資料として利用したいため(受験学校にとって)

 

3.本試験で出題された論点につき、「講義で取り扱っていなかった」との批判をさけるため(講師にとって)

 

4.?????????(受験学校にとって)

 

では、順番に確認していきます。まずは1からです。

 

1.全論点を問題に含めることで、網羅的な復習をしてほしいため(受講生にとって)

 

例えば、財務会計(簿記)について論点がAからZまでの26あるものと仮定します。

 

本試験で出題されるのは論点Aとか論点Xのような単独の論点だと考えます。

 

この時、答練では論点「A+B+C」とか論点「X+Y+Z」のような問題が出題されます。

 

受験学校サイドとしては、論点Aを単独で出題するよりは、論点「A+B+C」のような複合的かつ網羅的な出題にしておいた方が受講生が復習の際に論点Bや論点Cも確認してくれる

 

このように考えているのです。

 

こう考えざるを得ない受験学校サイドには、とある事情が存在します。

 

それは、

 

答練の回数が少ないこと

 

です。つまり、全26論点について1論点1問として出せるほど、答練の回数が多くないのです。

 

イメージとしては全26論点を10問の問題数で確認せざるを得ないような状況が分かりやすいと思います。

 

だから、1問につき2から3の論点を織り交ぜて作らないと網羅的な出題が出来ない。

 

これが各答練の問題が量的に多く、質的に難しくなる理由です。

 

では、なぜ網羅的に出題をする必要があるのでしょう?

 

それが、2番目以下の理由に起因します。

 

これには受験学校サイドの思惑が介在します。

 

端的に言うと、

 

「答練で的中しましたよ。」(営業的な理由)

 

「私らの講義では取り扱っているよ。」(責任回避的な理由)

 

という大変内向きな、それは取りも直さず、受講生を度外視した理由なのです。

 

ではそれを念頭において、2つ目の理由を確認していきます。

 

2.答練が「的中」したことを営業戦略上のアピール資料として利用したいため(受験学校にとって)

 

答練が的中しているというイメージ=答練の質が高い

 

という受験学校のブランディングに一役買ってくれることになります。

 

答練で的中させるためには、とにかく論点網羅的に出題をしておく必要があります。(本試験で解く必要のないものも含めて)

 

上記の例でいう、10回の答練で論点AからZまでを一通りすべて出題しておけば、そりゃ本試験ではどっかしらの論点はヒットするでしょう。

 

これを上手くパンフレットに見せる(←これが重要。)ことで、「うちの答練が見事的中しました!」という格好のアピール題材に使用できるのです。

 

パンフレットに記載されている「的中」という名の問題をよく見てみて下さい。

 

微妙に違いますよ。本試験の問題とは。

 

私が資格学校のパンフレット作成担当なら、下記のように記述します。

 

皆さん見て下さい。本試験で論点「A」が出題されていますね。うちの答練でもしっかりと論点「A(+B+Cは見せない)」は出題しているでしょ。

 

こんな的中答練、他校では作れません。

 

うちの制作陣は当代一の作問能力を有するプロ集団から構成されているのですよ。

 

だから、安心してうちの学校の答練を使った効果的な勉強をして下さいね。

 

必ず合格できますよ!

 

と。

 

これを見た初心者はまんまとハマるわけです。

 

「マジ卍 この学校の答練の的中率ヤバすぎンゴ」

 

「こんな質の高い答練を提供する受験学校だから、信頼して勉強ができる!」と。

 

いやー、無知は罪です。

 

すべての物事には

 

表と裏があり、

 

光と影があり、

 

善と悪があり、

 

主観と客観があり、

 

意見と事実があり、

 

それらは、物事を判別する人の色眼鏡(いわゆる「パラダイム」)による影響を大きく受けます。

 

少し話しが脱線しますが、

 

少年ジャンプの「ワンピース」には、「正義」と書かれたマントを身に纏った海軍が登場します。

 

ルフィーの目線では、海軍は海賊王になる道を阻害する存在であるという点で、「敵」として描かれています。

 

でも、実際はどうでしょう?

 

本当の敵は誰なんでしょう?

 

一般市民からすれば、ルフィー擁する麦わら海賊団一行こそが、海賊同士のいざこざを誘発し平穏な日々を奪うという点で、紛うことなき「敵」だと言えるでしょう。

 

何を正義と感じるのか?

 

何を敵と感じるのか?

 

全ては、物事の色眼鏡によるものなんですね。

 

少なくとも 好き=正しい、嫌い=誤り という善悪の判断が主観的感情に依存する状態だけは絶対に避ける必要があります。

 

情報が氾濫する時代だからこそ、情報リテラシー(情報を意見と事実に判別する能力のこと)を高めることが必要なんですね。

 

会計士試験における合格率の見せ方についても、色々ありますが、それはまた別の機会に。。。

 

では、続いての理由を確認しましょう。

 

3.本試験で出題された論点につき、「講義で取り扱っていなかった」との批判をさけるため(講師にとって)

 

3つ目は講師の自己保身、つまり責任回避的な正当性の主張のためということを付け加えておきます。

 

「どうして講義で取り扱ってくれなかったのですか?」って言われるのは、講師としても辛いものがあります。

 

受講生から言われたくないから、つい講義で言ってしまうのです。下記の言葉を。

 

一応、確認しておきましょうね。

 

講師の放つ、このキラーフレーズには要注意です。

 

多分にして、(一通り触れておけば、批判に晒されることはないだろう。)という講師サイドの思惑がありありと文脈に反映されてしまっています。

 

答練で出題した⇒解けないのは、復習をしていない受講生に原因がある⇒講師自身の問題ではない 

 

という謎の三段論法が成立するのです。

 

これは、極めて責任回避的かつ保守的なサラリーマン思考に根本的な原因があるように思います。

 

私個人としては、解く必要のない問題(合否に影響が及ばない論点)を網羅的に把握するあまり、絶対に解く必要のある問題を早く正確に解ける解法を伝授しない方が罪な気がします。

 

本試験で出たかどうかが重要なのではないのです。

 

出た問題を解く必要があるかないかの判別が重要なのです。

 

論文対策講座(即効×速攻講義)で殊更強調していること。それが、

 

試験の難易度と合格の難易度は比例しない

 

ということ。

 

特に質問者さんのステージである、論文試験ではこの意識は絶対に持ち合わせる必要があります。

 

試験問題はめちゃくちゃ難しいですよ。普通に。

 

でも合格するのはそこまで難しくないです。

 

なぜなら、論文は上位40%程度を合格させる必要があるからです。

 

論文合格者なら、基礎の重要性を強調します。応用の重要性なんぞ強調しません。

 

難しい問題を解けなくても合格できることを知っているからです。

 

でも、不合格者は知らない。

 

そこに実は、答練を網羅的かつ難解にしている、4つ目の理由があるのです。

 

それが、

 

4.応用問題を解けないと合格できないと思わせることで、上級受験者(再受験者)を囲い込みたいという狙いがあること(受験学校にとって)

 

私はこれを分かりやすく、「マイクロソフトのジレンマ」と呼んでいます。(←誰も呼んでいませんので、ご注意!)

 

皆さんもワードとかエクセルとかって使用される機会があると思います。

 

ワードなんて、ぶっちゃけ「ワード2003」ぐらいのスペックでも十分、ビジネス仕様で耐えうると思います。

 

でも約3年に一度の頻度で、新しいオフィスが公開されます。

 

ウィンドウズも同様、「ウィンドウズ7」で仕様設計上は十分です。8も10も必要ないです。(私のPCも「ウィンドウズ7」にダウングレードして使っています。)

 

では、なぜ次から次へと新しい仕様を世にリリースするのでしょう?

 

表向きは、利便性を向上させるとか、ウイルスに対するセキュリティーを強化するため云々を理由として挙げるでしょう。

 

でも実際のところは、その限りではありません。

 

アップグレードしないと、誰も新製品に取り替えないから、マイクロソフトが儲からない。

 

これが、真実でしょう。利益を出さないと倒産してしまいます。「法人だもの。」(by しょう)

 

品質の良いものを作れば作るほど、取替えまでの期間を要する結果、買換リードタイムが長くなり、販売数量が減少する。

 

ユーザーの望む高品質が、結果的に売り上げの減少に繋がってしまう。

 

これが人呼んで、「マイクロソフトのジレンマ」なのです。(←だから、誰も呼んでないっての。)

 

では、このジレンマが受験学校の提供する答練とどうリンクするのでしょうか?

 

おそらく、受験学校の作問者は基礎的な良問だけを提供することで、合格できることを知っています

 

合格者だけを出すなら、それが最善なるソリューションです。

 

しかし、受験学校は、合格者よりも不合格者の方が多いこともまた知っています

 

「簡単な問題だけで受かる」という印象を過度に与えてしまうと、ここに困った状況が生じることになります。

 

それは、

 

不合格者(再受験者)の取り込みができない

 

ということ。

 

不合格者に「基礎の反復ができないから落ちた。」と思わせてしまっては、再度、講座や答練を申し込まなくなってしまいます。

 

なぜなら、基礎的な良問は既に手元にあるからです。本人に既存教材の使用を推奨してしまっては、講座の売上増に繋がらなくなる

 

だから、不合格者には、「まだ足りない何かが必要だ。」と思わせなければならない。

 

同時に、「申し込まなければならない講座が必要だ。」と思わせなければならない。

 

そのため、賢明なる受験学校は究極の奥の手を解禁することにしたのです。

 

それが、

 

向学意欲のある高学歴者が反応する「知的好奇心」に訴求する方法に打って出ることでした。

 

「地頭の良いあなたには、応用問題のブレークスルー思考を授けます。」

 

「あなたにはこの問題が解けるか?挑戦者求む!」

 

この知的好奇心に反応する上級者層を取り込みつつ、合格者を輩出する。

 

そして、ご新規さんには答練の的中精度と合格実績を謳い、あらゆる層のニーズに対応できる状況を構築する。

 

これが、受験学校の明かされざる秘密なのです。

 

門外不出、禁断のダークサイドです。

 

この記述後に私が失踪したら、巨大な闇の組織(←どこ?)の手によって消されたと思って下さい。

 

まつブロを読んでくれている会計士受験生のことだけを真剣に考えて、丸3日かけて推敲しました。

 

ある種、「囚人のジレンマ」に近い、難易度が高い答練を網羅的に提供する受験学校の考え方には、一抹の疑問を禁じ得ません。

 

短答直前期や論文直前期に忍び寄る、虞にも近い不安心理を抱く不必要な要因は、除去できる人が除去すべきだと考えています。

 

だから。

 

そう遠くない未来、私は会計士の受験学校を立ち上げます。

 

どこよりも低価格で、どこよりも受験生の目線に立った合格に直結する講座を提供したい。

 

不惑の40を前にした、講師歴10年以上の一人の男の決断です。

 

LECとも共同します。(あずさ監査法人や歴代の合格者ともコラボする可能性があります。)

 

今はまだ、オープンに出来ないことの方が多いですが、少なくともLECの会計士講座の受講生(過年度の受講生を含みます。)だけは絶対に損をさせないプランを立案中です。

 

だから、安心して下さい!

 

そして

 

どうぞ、期待していて下さい!

 

以上です。

 

長くなってしまいましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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