あなたの資本主義リテラシーが分かるクイズ
どうも皆さんこんにちは。
経営者の松本です。(いつもと違う書き出しの理由は後述します。)
さて、本日は私が考案したとっておきのクイズをまつブロで公開しようと思います。
今から出すクイズにお答え頂くだけで、あなたの資本主義リテラシーが簡単に判明します。
文書で記事をUPするのは久しぶりですし、論文試験が終わった後だからこそ、意味のあるコンテンツにするよう気合を入れて書き記したいと思います。
なお、一つだけ守って頂きたいルールがあります。
ルール:解答制限時間は1分です。
必ず1分以内に自分なりに考えて答えを出して下さい。
10分考えて答えを出してもダメです。
というより、10分考えて出す答えは100%間違っています。(この理由も後述します。)
なので、直感でお答えください。
ちなみに、将棋の世界を題材にした問題です。
複雑な将棋のルールとかは知らなくても全然大丈夫です。
取りあえずやってみましょう。
では行きますよ!!!!!
問題
今、あなたは将棋を指しています。
盤面には、王将、金、銀、桂馬、香車、飛車、角、歩のほかに「(飛車が成った)龍」と「(角が成った)馬」そして「(歩が成った)と金」をあなたは有しています。
さてここで問題です。
盤面上で、最も強い駒はどれでしょうか?
あなたの有している駒の中から一つだけお答えください。
制限時間は1分です。
シンキングタイムスタート!!!
・・・
・・
・
ちーん。
終了です。
皆さん考えて頂けましたでしょうか?
さて、それではここから本題の解説へと移っていきましょう。
あぁ聞こえてきます。
あなたの声が。
「いやいや松本先生、何をもって強さというのかがこの問題からは分からないじゃないですか。」
「攻撃力という名の強さなのか、移動力という名の強さなのか、他にも殲滅力や防御力、抑止力という名の強さもあります。」
「何を強さとするのかによって解答は変わってくるのだから、この問題は不適切ですよ。」
そう思ったあなたへ。
ええ、言いたいことはよく分かります。
しかし、これは絶対に言ってはいけません。
正直、めちゃくちゃダサい指摘です。
これから正解とその理由を解説をした後に、再度この指摘(以下、「御法度ダサダサ指摘」と呼称します。)に戻って来ます。
きっとヘンな汗をかいていることでしょう。
この上なく恥ずかしい指摘であることに気付けるでしょう。
なので、絶対に最後まで読み進めて下さいね。
では解答の発表です。
答えは「王将」です。
「王将一択」です。
例外の余地など一切ありません。
私からの質問は、
盤面上で、最も強い駒はどれでしょうか?
でした。
恐らく、多くの方が攻守の要である「周囲8マス+タテヨコ自在の龍」か「周囲8マス+ナナメ自在の馬」で迷われたことでしょう。
或いは、松本先生のことだから歩から成金になった奴が最強なんだとか言いそうだし、「と金」もワンチャンあるかなと。
そう感じた方は少なくないはずです。
しかしながら、「龍」も「馬」も「と金」も最強とは程遠い存在です。
これらを解答とした方は、残念ながら今回の話の本筋と本質が全く理解できていません。
では、なぜ王将が最も強いのか。
話はとてもシンプルです。
龍がやられても(相手に取られても)ゲームは進行しますが、王将がやられるとゲーム終了になります。
少し見方を変えるならば、
龍は王将のために身を捧げることができますが、王将は龍のために身を捧げることは絶対にありません。
ここがポイントです!
もう少し強調します。
王将は龍ごときのために、自分の身を相手に差し出すことなど100%あり得ません。
改めて、王将と龍はどちらが強いですか?
そうです。
王将です。
例外なく。
攻撃力?
移動力?
殲滅力?
防御力?
抑止力?
ないない、全く関係ないです。
なぜなら、王将>龍の力関係は絶対だからです。
相対的な強さじゃなくて、絶対的な強さなのです。
ここで先ほどの御法度ダサダサ指摘を確認してみましょう。
「いやいや松本先生、何をもって強さというのかがこの問題からは分からないじゃないですか。」
中途半端に頭の良い人ほど言及しがちです。
「何をもって強さというのかがこの問題からは分からない」というのは、換言すれば、
「私は、最も強い者がどういう人なのかを知りません。」と言っているようなものです。
だから言わない方がベターであり、知的な印象すら受けます。
「何を強さとするのかによって解答は変わってくるのだから、この問題は不適切ですよ。」
そう思ったあなたへ。
ええ、言いたいことはよく分かります。
しかし、これは絶対に言ってはいけません。
正直、めちゃくちゃダサい指摘です。
と前述した意味がお分かり頂けたかと思います。
どうです?
ヘンな汗出てきましたか?
ちなみに、この問題の制限時間を1分としたのは、分かる人は即答できるが、分からない人はいつまで経っても答えに辿り着けないからです。
10分経っても、
「龍のタテヨコ自在の移動力が相手にとって最大の脅威になるのではないか?」
「いやいや、桂馬のような少し変わった動きこそが実は強さの真髄なのでは?」
みたいな堂々巡りを繰り返しています。
これまた中途半端に頭の良い人ほど陥りがちな思考回路です。
残念ながら思考の本質が根本から違っています。
ここでタイトル回収ですが、この問題が制限時間1分以内に正答できなかった人は、資本主義リテラシーが足りません。
つまり、資本主義における世の中に仕組みについて、あまり理解できていないことになります。
なぜなら、将棋の盤面も資本主義社会も本質的には同じだからです。
王将=経営者
であり、
龍、馬=経営者にとって便利な駒
に過ぎないのです。
なお、資本主義全体の観点から公認会計士のキャリアを例示してみると、大体下記のようなイメージになります。
歩=一般的なサラリーマン(昇進のキャリアパスが一本しかないが、頑張れば金にはなれる。)
桂馬、香車=会計士論文試験合格者(実務能力は皆無だが、オリジナルのキャリア形成が可能に。)
金、銀=修了考査合格者(王将と接する機会が少しずつ増える。)
飛車、角=公認会計士(高度な専門職は強い武器になる。)
龍、馬=結果を残す人達(経営者の右腕としてビジネスにおける主戦力となる。)
王将=経営者(監査法人の代表社員を含む。)
みたいな感じでしょうか。
結果を残す人達とは、営業できる人、開発できる人、資金調達できる人など、セールスとファイナンスに秀でた人材の総称です。
これを踏まえて、注目すべきポイントが3点あります。
1つ目は、監査法人のパートナーは「結果を残す人達」を経て王将たる地位を築いていること。
勘違いしてはいけませんが、入社して20年経ったから自動的にパートナーになれるなんてことはあり得ません。
監査法人のパートナーには、営業能力に秀でていないと昇進できません。(だからめっちゃスゴイのです。)
「自分は偏差値の高い大学に通っているコミュ障だけど、会計士資格さえ取ればパートナーになって年収3,000万円が確約される。」
なんていう考えの人は、私から言わせれば「あたおか(頭おかしい。)」です。
資本主義リテラシーが全くない人の思考形成です。
甘い、いや、青い。
仮に通っている大学の偏差値が70だとしても、資本主義の世界での偏差値は35しかありません。
この考え方だと、監査法人に入ってすぐに立ち行かなくなります。(会計士業界において、私が最も危惧している状況がこれです。)
2つ目は、
経営者(王将)>>超えられない壁>>公認会計士(飛車、角)
があるという点です。
頭の良し悪しは資本主義の社会においては、そこまで重要視されていないところがポイントです。
経営者からすれば、専門家は「自分でやるのが面倒くさいから、これを代行してくれる便利屋さん」というポジションなので、自分より賢い人ほど便利で有難いと考えています。
でも自由度は経営者の方が遥かに上回っています。
この記事の冒頭、「経営者の松本です。」と記載しました。
いつもだったら、「公認会計士の松本です。」と記載します。
この記事において私はフリーライターですので、当該記事に関する責任を負担する見合いとして、記載方法に自由が与えられるわけです。
自由と責任は表裏一体なのです。
そして最後に3つ目。
どの程度の自由を享受したいのか、換言すれば、どの程度の責任を引き受けたいのかは、人によって全く異なるということ。
先ほど、経営者(王将)>>超えられない壁>>公認会計士(飛車、角)と記載しましたが、何も皆が超えられない壁を超えようと努力する必要はありません。
「歩」は、序盤の硬直する展開を打破する上で必要な存在ですし、いぶし「銀」よろしく、地味だけど実力がある人もたくさんいます。
だから、ご自身の価値観や職業観と照らし合わせて、最終的にどういったキャリアをデザインしたいのかは熟慮すべきです。
歩という名の一兵卒として、ゆっくり確実に歩んでいきたいですか?
経営者に近いポジションで、時には経営者のアクセルにもブレーキにもなり得る金や銀に興味がありますか?
飛車や角のようにキャリア形成の序盤から一目置かれる存在になりたいですか?
大きな組織に欠かすことのできない主戦力たる龍や馬として重宝されたいですか?
あなたは自由を謳歌できる王将になりたいですか?
どれも正解です。
選択できる自由が公認会計士にはあります。
論文試験が終わった今だからこそ、将来のキャリアについて考察する一助として頂ければと思い、久しぶりに記事を投稿させて頂きました。
いつ更新されているか分からないまつブロをチェックして頂き、本当に感謝です。
この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。
長文になってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。
21年09月09日 経営者 松本 翔
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